2014年8月14日木曜日

恋の讃歌 / Today, Tomorrow And Forever




恋の讃歌 

Today, 

Tomorrow And Forever


エルヴィス・プレスリーが歌うラブ・バラード<恋の讃歌>の原曲はフランツ・リストの「愛の夢 第3番」。1850年の作品。

公開当時、評論家からも絶賛された「ラスベガス万才」は、MGMミュージカルの伝統を受け継いでいると思いませんか?

<好きだよ、ベイビー>は、かってのジーン・ケリー、フレッド・アステアのロッカーバージョンですよね。


それ以上に<恋の讃歌>です。
自然に口ずさむ、心になじみやすい美しいメロディーは音楽映画の1シーンを飾るにうってつけのナンバーだが、
映画「ラスベガス万才」にあっては、単なる美しいバラードにとどまらない野心を秘めている。

スタジオのセットならではのファンタジー、その嘘っぽさは傑出していて、恋の幻想をToday, Tomorrow And Foreverと幻想のままに正面きって観客にだしだすところが、監督の腕前。

ただファンタジーがファンタジーにならないほどエルヴィスのリアルさが生々しい。

これがジーン・ケリーやビング・クロスビーなら、ファンタジーに染まるのが、エルヴィスはそうはいかない。
自分はそのリアルさえについていけなくて、気色が悪いほどで、どうもこのシーンが苦手なのです。

セットがステージや、人がわんさかの青春大パーティで歌うエルヴィスに違和感がまるでないのは、聴衆を前にしたエルヴィスそのもののリアルさがあるからだと思います。

<恋の讃歌>ときたら、むらさき色の空と砂漠のセットを背景に、ここまでファンタジーにやるなら、アン=マーグレットとのデュエットでやればエルヴィスのリアルさが消えて、嘘が嘘のままファンタジーになったのではないでしょうか?

あくまで自分の感想であって、女性ファンにとっては、ファンタジーとして最高の見せ場になっているのか知れませんが。

土地、風、木々も水も、みんな生きていて、そこを通過すると人は無意識にそれを感じる。
撮影所のセットにおける張りぼての壁や空、空気にはそれがない。
しかしアクター、アクトレスが集まり、ライトがあたると、その張りぼてが彼らの呼吸にあわせるかのように呼吸を始める。

そして、よってたかって嘘をつきはじめ、意気込みに比例してファンタジーにのぼりつめる。
エルヴィス・プレスリー 恋の讃歌(ラスベガス万才)

錨を上げて(1945年 米) 
アニーよ銃をとれ(1950)  
ショウ・ボート (1951年) 
キス・ミー・ケイト (1953年) 
愛情物語 (1955年) 
夜の豹(1957年)・・・・ 
ジョージ・シドニー監督がその歴史、キャリアと誇りを背負って、この<恋の讃歌>で、ファンタジーを創造しょうとしている。
ファンタジーに遠いエルヴィスを使って。

ジーン・ケリーやフレッド・アステアには、明らかに人間業とは思えない領域に達した努力が見てとれる。

そこに私たちは実像と芸の距離が想像できるのだが、その距離感がファンタジーの根源であり、セットはファンタジーをファンタジーとしてリアルなものにする演出上で、とってもリアルな役割を担う。

ところがエルヴィスには実像と芸の距離がない。
エルヴィスがファンタジーに遠いのは、全人生をファンタジーにしてしまった男だったからではないか。
エルヴィスは1963年7月11日の今日も、明日もいつまでも、ファンタジーに決して追いつかれることはない。無限に遠い。

ジョージ・シドニー監督は、アン=マーグレットを基準して、むらさきの砂漠、あるいは青い空、黄色い水着、ピンクの飛び込み台を配することによって、エルヴィスをやっとファンタジーのなかに留めることができたのではないか?

もし、<恋の讃歌>がデュエットバージョンで収録されていたら、この場面こそ最高のファンタジーとして観客の前に差し出したことだろう。

そして「ラスベガス万才」最大の見せ場になったのかも知れないと想像するのは、難しくない。

思うに、極上のデコレーションケーキで、デコレーションケーキは作れない。

極上のデコレーションケーキを、そのままデコレーションケーキとしてテーブルに差し出したのが「エルヴィス・オン・ステージ」である。

あるいはハリウッドマジックから離れて、地球の大自然の前に置くことで、どうにか極上のデコレーションケーキは守られた。

本物のファンタジーにはハリウッドも戸惑い続けたままだった。
エルヴィスと最初に契約した大物プロデューサー、ハル・ウォリスでさえ、分からないままだったのかも知れない。

デュエットバージョンの最後に、ふと我に帰ったエルヴィスのため息が、ハリウッド・マジックさえ敵わなかったエルヴィス・マジックに思いを巡らす。

エルヴィス・マジックを粉砕するのは、どうやら本物の恋だけかも知れません。

♪捧げよう君に、僕の心を 今日も明日もいつまでも♪と思わせる恋

もう死ぬまで逢うことは望めなくても、それでも、その人を思い出しただけで、思わず笑顔がこぼれて心の底から暖かくなるような恋。
ファンタジーは人に宿る。

Today, Tomorrow And Foreverに乾杯を。



♪テキサスは見ている、朝も夜も、天使が終末の笛を吹くまで
テキサスは見ている、朝も夜も ♪

バレンタイン・デーは楽しく。




死ぬまでに聴きたいエルヴィス・プレスリー100曲

エルヴィス・プレスリーのラスベガス万才

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